ジュエリーデザイン画無料アドバイス事例/2,ピアス
先着10名モニター募集/ジュエリーデザイン画無料アドバイスにご応募いただきました。
素敵なジュエリーデザイナーさんが増えたら嬉しいな、という思いで企画しました。ジュエリーデザインって楽しいし、絵を描くことって癒しにもなります。どなた様もお気軽にエントリーしてくださいね!(締め切りはHPでお知らせします。)
ご依頼いただいたデザイン画
今回ご依頼いただいたのは松倉愛さん。
お描きになるイラストも人物からジュエリーまで多岐にわたるまさにアーティスト!
ポイントお伝えする前の絵もとっても素敵なのです。
こちらがポイントをお伝えする前のデザイン画。
これもかなり完成度高い!!!よく独学でここまで!とってもセンスを感じます^^
すっごいよくできているのですが、こうすると実際に「作れる」デザインになるというポイントをお伝えしていきますね!
*今回のアドバイスはデザイン画を「作れる」形にするためのワンポイントアドバイスを行っております。
まずはデザイン画を実寸にしてみる。
デザインの不具合に自分で気付くために必要なのは「実際のサイズ〜実寸(じっすん)〜」で作品をみてみることです。実際のサイズに縮小してみてみましょう。
透かしの空間を磨ける大きさにする
透かしデザインの加工方法には2通りあります。
型を作ってプレスで板を抜いて作成する方法と、リングの量産にも使われる鋳造(キャストと言います)です。
プレスは、細かい模様でも比較的綺麗に抜くことができます。
(プレス加工をするためには型代、プレス加工をするための機械が必要です。)
*今回はプレスであってもキャストであってもこの空間は加工できないだろう、というところをチェックしました。
デザイン画を拝見して、最初に感じたのは透かしの空間のサイズです。細かい模様はとても綺麗なのですが、このままの空間だと仕上げ磨きの工具が入らないのです。赤くチェックしたところの空間をもう少し大きくするようにデザインしてみてください。
ただ、このデザインは唐草のバランスが可愛いので悩ましいところ。。。
この唐草を生かすのであれば、透かしにせず、板にレーザー刻印やタガネぼりにするのも手ですね。
上のピアスの爪部分もチェックしてみたのですが、きちんと十字にクロスができていました!
十字のクロス組み合わせてずらす場合は「意図的に」ずらすこと。デザイン画くらいかもう少しずらしてもいいかもですね。
爪の太さ
デザイン画を拝見して感じたのは爪の太さです。このままの太さだと「爪の太さが足りない」箇所がいくつかあります。
石とのバランスと、強度を保てる太さに調整することで作れる形になります。
爪の太さイメージを赤で記入しました。これ以上の爪太さが必要となります。
爪のデザインもいろいろありますので、そこもデザインしてもいいですね。
リングのデザイン にも共通する内容なのですが、
通常、爪の太さは石のサイズと爪の本数で決まってきます。たとえば、1つの石を4本で留めるのであれば1本1本の太さは太くなり、1つの石を6点で留めるとなると爪の太さは細く出来ます。
これはお手持ちのジュエリーの爪を測ってみるのが一番わかりやすいですね!あると便利なのは「ノギス」です。デジタルノギスは挟むだけで数字がデジタル表示されるのでわかりやすいですよ。金属でできたものだと誤差が少なくなりますがいろんなタイプのものがあるので、お好みのものを選んでみてくださいね。
修正後のデザイン
修正前
修正後
今回は唐草を整えていただきました。空間をあけようといろいろ苦心してくださっているのが伝わります。
空間がどの程度だったら磨けるかは、お手持ちの透かしパーツをみてみるといいですね!
貴和製作所さんやParts Clubさん等、透かしのパーツを出しているところがあります。
透かしも、一般的厚みが増すと細かすぎる模様は抜けなくなりますので、イメージしている厚みに近しいものを参考にしてくださいね。
本来はワンポイントなのですが、ここまで頑張ってくれていたので特別に。
お手持ちの唐草パーツをみてみると、細さがある程度均一になっているはずなのです。
今回、修正してもらった時に、デザインをできるだけかえずに空間を大きくしようとしたことで、唐草を構成する線が極端に細くなってしまっている箇所がいくつかあります。
磨きが入る空間を残しつつ、強度を保つためには、唐草のカーブを少し外より・うちよりに変更する必要があります。デザインをできるだけ変えずに、細くなりすぎてしまった線を他と同じくらいに整えるとこうなります。
もし、上のデザインを職人に渡した場合、赤線で書かれたような線におそらく修正されます。
細すぎて、強度が保てない箇所がいくつかあるので、デザイン画通りに作ると、すぐ割れる・すぐこわれてしまうという使用に耐えられない商品になってしまうのです。
これはあくまでも修正方法の一例です。小さすぎる空間で、でもデザインを変えたくない場合は、メレ石を留めてしまう等もできますね。
再修正デザイン
上のアドバイスを行ったところ、再修正してきてくださいました!
こちらが2回目の修正
こちらが修正後です。頑張って修正してくださいました!
今回はワンポイントアドバイスなのでこちらで終了といたします。
ぜひ詳細細かいところ詰めていってくださいね!
ジュエリーのデザインを勉強する方へ
実は、ジュエリーデザイン画をどの時点で完成にするかは加工の条件にも左右されます。例えばご夫婦でお仕事をしていて加工職人とペアで製作を行う等の場合は、正面からのデザインを完成させてそれ以降をパートナーの職人に加工詳細を任せてしまうということもできます。
しかし、言い換えると基礎を知らないということは「作りを職人に丸投げするしかない」
今の勉強方法でもいいのでぜひ、
そして加工を自分以外のかたにお願いするとなると、イメージの相違がどうしても出やすくなります。例えば、上のピアスの石を留める爪を、唐草部分に爪を立てて留めるのか、石座を唐草にろうづけ(溶接)するかによってもサイドビューの印象は全く異なります。ピアスはとくに、重さや揺れたときの印象に左右されますので、特に気をつけてくださいね!
また、ラウンドの石を全て同じ高さにするのか、高低差をつけるのかによってまた印象も変わってきます。
* 一般的には高低差がつくと高級感が出やすくなります。
ピアスの重心の撮り方、サイドビューの勉強をもっと極めてみたいかたにおすすめなのはこちらの講座です。
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